フューエルタンクの圧力調整
■こちらでは、フューエルタンクの圧力調整について紹介しています。
フューエルタンク内部の圧力は、主にベーパー、つまり蒸気によって変化する訳ですが、では、私たちの愛車のタンクの内部の圧力はどのように調節されている
のでしょうか? 車の燃料タンクの圧力調整は様々な工夫を凝らし、常時行われています。タンクの上面に複雑な凹凸を持たせる事もその一つですね。
そして、燃料が消費されるとともに出来る空間に何かを補充して行く必要もあり ます。ガソリンや軽油の燃焼と引き換えに補充されるもの、それは空気です。
しかし、車のボディーに直接燃料タンクに通じる穴が空いていたら、何かと危険で すよね。なので、ちょっと意外な部位からタンク内に空気を送り込む仕組みにな
っています。それは燃料タンクのキャップです。
実はこのキャップ、正式には「 フューエルキャップ」、あるいは「フィラーキャップ」と呼ばれ、内側にリリー フバルブを持っているのです。恐らく今自分が手にしているキャップがタンク内
部の圧力を調整する重要な役割を果たしているという事を知っているガソリンスタンドのサービススタッフはそう多くはないと思いますが、たかがキャップと、
粗末に扱ってはいけないんですね。
ただ単に燃料漏れを防ぐためだけの単純なパ ーツではないんです。 タンク内の圧力が一定値まで下がると、キャップ内のバルブが開き、空気を補充 する仕組みになっています。セルフスタンドで給油をする際、キャップを外そう
と緩めた瞬間”シュッポ〜!”という音を聞いた事のある人も多いのではないで しょうか? あれはちょうどキャップ内のバルブが開いて空気補充をしようとし
ていた直前位だったんですね。
だから、燃料タンクが外気を思いきり吸いこんだ んです。逆にタンク内の圧力が正常であれば、キャップを空けた瞬間中の空気が 噴き出す事もあります。